カウアイ島ヌアロロ・カイ

この記事は2016年7月1日に投稿された記事の改訂版です。

Aloha,

ヌアロロカイの崖のX
 ヌアロロカイの崖のX

7月に入り2016年も後半に入りましたね。片瀬は梅雨の中休みか、朝からとても良い天気です。

今日はカウアイ島のハワイアン文化の遺構が残るヌアロロ・カイについて少し
ご説明したいと思います。

ヌアロロ・カイビーチは、カウアイ島の北西に広がるハワイ州のナパリコースト州立公園の中に位置しています。背面は三方を高い崖に囲まれ、陸路からのアクセスが不可能なため、13世紀から20世紀まで伝統的な漁労を行うハワイアンのコミュニティがこのエリアに住んでいたことが発掘調査の結果から記録されています。

過去に行われたビショップ博物館による発掘では、ヌアロロ・カイに祀られた古代のハワイアンのお墓から副葬品として、ニイハウシェルレイが出てきました。(手元に写真ありますが、モミシェルを使用したものですね。)
あと、ここに生えている幾つかの植物のDNA分析を行ったところ、1000年以上前にタヒチ辺りから持ち込まれたということが確認されています。

そして、現在でもヌアロロ・カイの自然・文化的遺構を保護するために海からのアクセスは厳しく制限されており、この場所に上陸できる許可を得たボート・ツアーも数社しかありません。現在も継続的に発掘調査が行われているため、ツアーの参加者も決められた通路だけしかアクセスすることが許されていません。

カウアイ島に住んでいる時に幸運にもこのヌアロロ・カイを管理しているグラスルーツNPO”Napali Coast ʻOhana”の活動をお手伝いする機会があり、過去に数回このヌアロロ・カイを掃除したり、積み石で出来た石壁・舞台の復旧作業をお手伝いするプロジェクトに参画する機械に恵まれました。

最初の写真は、ヌアロロ・カイの崖にそびえる巨大な”X”  。これは、過去の火山活動の痕跡だそうです。成り立ちとしては太古の時代に最初に右下から左上に抜ける裂け目ができ、そこを溶岩が通り抜けて固まりその痕跡が右下から左上に延びる跡として残り、次に左下から右上に伸びる溶岩の流れが発生し、その二つの痕跡が今日目にすることができる壁の模様です。崖の高さは100m以上あり海から見ると驚くほどの大きな”X”が目に飛び込んできます。

今年の夏も一週間ほどここの場所でキャンプしながら古い石壁の復旧作業と、発掘をお手伝いすることになったのですが、いつも感心するのですがハワイアンの人たちが行っている他の多くの文化的プロジェクトと同じで、”昔のやり方”で全ての復旧作業を行います。具体的には作業には一切の重機などは使わずに、”全ての作業を時間をかけて、人手だけで行い、同時に伝統的な技法を学び、伝承していく”ということが実践されています。

石組み壁の復元作業ハワイアンスタイル
 石組み壁の復元作業ハワイアンスタイル

一週間に渡るキャンプ生活は、水道なんてないので、必要な水・食料は最初にボートで上陸する際に持ち込み、最低限必要な飲み水、料理だけにしか使用しません。体を洗うのは海の水で、手洗いは特別に設置されたコンポスト・トイレ。

ヌアロロ・カイで働いている間は昔のハワイアン達の生活もこのようなものだったんだろうな〜と想像しながら汗を流しています。もちろん、使い道具は、ʻoʻoやkoʻiではなくて現代の道具は持ち込んでいて繁りすぎてしまった木の枝や根を伐採する際には、鉄でできたノコギリとか、穴を掘る際には鉄製のシャベルとかを使うので、少しは文明の恩恵を受けているのですけれどもね。

毎朝、日が出たら仕事を始めて、夕方には太陽が水平線に沈む様子を眺め、夜には星空をぼーっと眺めて人工衛星や、流れ星を探すといった感じです。電気は通っておらず、もちろん携帯電話の電波も届かない場所での生活は本当にリラックスできます。(昼間は、しっかりと働きますが。)

ヌアロロ・カイ
 ヌアロロ・カイ

もしも、ゆっくりとカウアイ島に観光する予定があるのならば、一度ナパリコーストをボートで訪れるツアーをお勧めします。冬は波が大きいために欠航したり、欠航しなくてもうねりが大きくて楽しみが半減すると思いますので、オススメは、波の比較的穏やかな5月頃から9月頃の夏のシーズンです。

良い週末をお過ごし下さい!!

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